公開シンポジウム
公開シンポジウム
『南九州の森,火山,ヒト』
オーガナイザー:吉田明弘(鹿児島大学)
南九州は姶良カルデラや阿多カルデラ,鬼界カルデラなど多くの火山があり,第四紀以降には活発な火山活動が生じた地域である。とくに,この地域における森林の形成には,地球規模の気候変動による影響だけでなく,これらの火山の巨大噴火も大きな影響を与えたと考えられる。また,南九州には多数の縄文時代の遺跡が分布しており,古くからヒトによる植物の利用が行われていたものと推測される。今回のシンポジウムでは,南九州の森を中心にして,約3万年前における姶良カルデラの破局的な噴火以降に,この森が火山やヒトとどのように関わり合いながら現在まで形成されてきたのかをテーマに議論する。そこで,これまで南九州をフィールドにして活躍してきた各分野の専門家に登壇してもらい,これまで研究成果を紹介してもらうとともに,各分野における到達点と課題について共有したい。
開催日程 2023年12月2日(土) 13:00~17:00
会場 鹿児島大学稲盛会館 + オンライン(会員のみ)
シンポジウムの参加について
どなたでも参加できます。事前登録は不要です。なお,オンラインの視聴は日本花粉学会と日本植生史学会の学会員のみ可能です。
参加希望の一般の方はシンポジウム会場の「鹿児島大学稲盛会館」にお越しください。
・アクセス
JR鹿児島中央駅から
市電(所要時間:7~8分)郡元方面行き「唐湊(とそ)」または「工学部前」電停下車。
JR指宿枕崎線から
「郡元(こおりもと)」駅下車、工学部正門まで徒歩約5分
本シンポジウムでは,以下の講演を予定しています(テーマ・演題は,すべて仮題です)。
話題1 「南九州における現在の植生と植物の分布」
鈴木英治(鹿児島大学国際島嶼教育研究センター・特任教授)
話題2 「寒冷な時代にはどんな森があった? -最終氷期最盛期頃の植生分布-」
三宅 尚(高知大学教育研究部・准教授)
話題3 「南九州における植物珪酸体分析からみた完新世初期の照葉樹林の発達」
林 尚輝(大阪公立大学大学院理学研究科・特任講師)
話題4 「縄文時代後半から弥生時代の南九州における森林資源の管理と利用」
能城修一(明治大学黒耀石研究センター・客員研究員)
話題5 「南九州における縄文時代前半期の集落動態-火山噴火・気候変動と絡めて-」
桒畑光博(九州大学比較社会文化研究院・特別研究者)
